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2025-09-30

「LSPで広がるキャリアと実践:ファシリテータたちの物語」
第5回

今回のインタビュー:
地場企業を集めた「サステナビリティ研究会」を企画した際、参加者の学びを十分に引き出せず、ファシリテーターとしての力不足を痛感した池田美紀子さん。お客様に価値を届けられなかった悔しさから、青山学院大学ワークショップデザイナー育成プログラムを受講しました。その後、さらなる実践を求めて出会ったのがLSP(LEGO® SERIOUS PLAY®)。2023年、4日間のトレーニングを修了した池田さんは、社内外の企画や顧客との共創の場でLSPを活用し始めています。彼女がどのようにLSPを自身のキャリアに取り込み、場づくりの可能性を広げているのかを紹介します。


学びのデザインを求めて
当時、地場企業を集めて「サステナビリティ研究会」を企画した際、池田さんはファシリテーターとして場を進行したものの、参加者一人ひとりの気づきや学びを十分に引き出すことができませんでした。当時の彼女にとってファシリテーターとは「会議の進行役」にすぎず、結果としてお客様に満足していただける価値を提供できなかった。その悔しさこそが、青学のプログラムを受講する動機になったのです。

このプログラムを通じて、ファシリテーションは単なる進行ではなく「人々の中にある思いや経験を引き出し、対話を通して共有し合う営み」であることを知りました。そして、さらに実践的な手法を求める中で出会ったのがLSPでした。ブロックを媒介に誰もが安心して自分の考えを表現できる――その特性に強く惹かれ、池田さんは4日間のファシリテータ養成トレーニングを受講する決意を固めたのです。

トレーニングで得た視点と手応え
4日間のトレーニングでは、単なる手法の習得を超えて、LSPの哲学を深く体感することになりました。池田さんが特に印象的だったのは、「作品を介して語ることで、誰もが安心して自分の考えを表現できる場が生まれる」という体験です。そしてもうひとつ心に残ったのは、同じグループの一人ひとりがつくった作品の意味をしっかり記憶することを求められるという体験でした。

「普段の会議では、人の意見を聞いてもすぐに忘れてしまったり、流れに飲み込まれてしまうことが多い。でもLSPでは、全員の作品に意味があり、それを覚えていることが前提になる。だからこそ対話が深まり、互いを尊重する姿勢が自然に生まれるのだと感じました。」

この気づきは、池田さんにとってLSPの本質を理解する大切な手がかりとなりました。

LiveOffice ViCreA 立川での挑戦 (ViCreA:ValueInnovationCreativeArea)
池田さんが携わった具体的な実践のひとつに、勤務先である西東京事業所のオフィスリニューアルプロジェクトがあります。ここでは、関係者を巻き込みながら「友人や家族に誇れるオフィス」を共に考える対話の場が必要でした。

従来型のアンケートや会議では拾いきれない声をどう集めるか。その解決策として導入されたのがLSPです。参加者はブロックを組みながら、自分が望むオフィスの姿を形にして共有しました。そこから出てきたアイデアは、単なる意見の寄せ集めではなく、互いの思いが重なり合い、未来像として結晶化したものでした。

「一人では気づけなかった視点が、作品を通してつながっていく。その瞬間に立ち会えたことが、何より嬉しかったですね。」

この経験は、LSPが「合意形成」や「未来づくり」の場でも力を発揮することを改めて証明するものとなりました。

キャリアの中で広がるLSPの可能性
池田さんにとってLSPは、単なるワークショップの手法ではなく、キャリアそのものを形づくる大切な要素になっています。教育や人材育成の現場だけでなく、地域づくりや組織開発の場でも応用が広がり、活動の幅は年々広がりを見せています。

「LSPを通じて、自分自身が変わっていくのを感じています。人の話を“聴く”姿勢、場をデザインする視点、そして何より『一緒につくる』ことの価値を大切にするようになりました。」

これからLSPファシリテータ養成トレーニングを受講する方へ
最後に、これからLSPを学ぼうと考えている方へ池田さんはこう語ります。

「LSPは本や説明だけではなかなか伝わらないものです。実際に体験することで、その場の空気や人とのつながりから得られる気づきがあります。迷っている方も、まずは一歩を踏み出して体験してみてください。きっと、自分自身のキャリアや活動に新しい視点をもたらしてくれるはずです。」

その言葉通り、池田さん自身が一歩を踏み出したことで、学びとキャリアは大きく広がりました。次にその扉を開くのは、これを読んでいるあなたかもしれません。

池田美紀子さん
リコージャパン株式会社 西東京支社 西東京コーディネート営業部 プロモーショングループ
ワークショップデザイナー/LSPファシリテータ養成トレーニング修了認定ファシリテータ

*「ViCreA(ヴィクレア)」は、リコージャパンのワークスタイル変革へのチャレンジを
お客様に体感いただく「LiveOffice」で、全国各地域に81拠点を開設しています。
https://www.ricoh.co.jp/sales/liveoffice


LEGO® SERIOUS PLAY® ファシリテータ養成トレーニングのご案内

(株)ロバート・ラスムセン・アンド・アソシエイツが提供する公式LEGO® SERIOUS PLAY®メソッドと教材活用トレーニングは、4日間でLSPの哲学と実践を体系的に学べるプログラムです。

対象:

キャリアの再設計やスキルアップを考えている方、企業での人材育成や営業・企画の現場に携わる方、組織の会議やプロジェクト推進をもっと活性化したいと考えている方に特におすすめです。社内外で顧客やパートナーと「共創の場」をつくりたい方、会議を単なる進行の場から意味ある対話の場に変えたい方にも大きなヒントになるでしょう。

池田さんのように、ファシリテーターとしての力を磨き、参加者一人ひとりの声を引き出す場をつくりたいと願う方にとって、LSPは必ず新しい可能性を開くはずです。

トレーニングの内容:LSPの背景理論、基本プロセス、プログラム設計と実践演習
詳しくはこちらをご覧ください。

修了証:Association of Master Trainers in the LEGO®️ SERIOUS PLAY®️ method(本部:デンマーク)発行の公式修了認定証を授与

2025年は10月・11月・12月に開催予定!

お申し込み・詳細はこちら

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